【睡眠コンサルタントコラム】意外な対策も。今すぐできる「6つの夜泣き対策」
乳幼児睡眠コンサルタント『ねんねのかな』様とのコラボ企画。
今回のコラムは、赤ちゃんの夜泣きに悩むママやパパに読んでほしい内容です。今すぐ試してほしい夜泣き対策を睡眠コンサルタントの三橋かなさんに6つまとめていただいたのでぜひご覧ください。
はじめに
夜泣きをする。なかなか寝ない…、寝てもすぐ起きる。赤ちゃんの夜泣きで、ママ・パパはヘトヘトになっていませんか?
まず、生まれて間もない赤ちゃんはまだ昼夜の区別もついていないので、寝て起きてを繰り返します。昼夜の区別がつく頃と言われる、生後3ヵ月頃からは、自然と昼間の起きている時間、夜寝ている時間がまとまってきますが、睡眠のかたちは一人ずつ違います。1日の合計睡眠時間やお昼寝の回数、リズムも個性がありますので、情報や数字に振り回されすぎないようにしましょう。
“夜泣きの原因"は、さまざま。
夜泣きの原因はさまざま考えられ、すべての赤ちゃんが同じ原因で泣いているわけではありません。例えば、空腹感、おむつの不快感・暑さ・寒さ・まぶしい・うるさい・苦しい・痒い・痛いなども夜泣きの原因となります。
また、脳には睡眠中枢と覚醒中枢があり、それぞれが切り替わることで、睡眠から覚醒、覚醒から睡眠へ移ります。赤ちゃんは、睡眠と覚醒のリズムを学んでいる途中で、このリズムをうまく切り替えできない時に、不快感から泣いたり、ぐずったりしてしまうとも言われています。泣いていても、ママ・パパを責めているわけではありません。まずは、赤ちゃんは寝る練習をしているんだな、と見守ってあげることも大切です。
今すぐできる「6つの夜泣き対策」
夜泣き対策1 “快適な睡眠環境”を整える
乳幼児は、大人よりも暑がり。寝室の温度・服装の不快感から泣いて起きていることがよくあります。目安の温度は20~22℃・湿度は40~60%を目指しましょう。
大人が少し肌寒いと感じるくらいが適温の目安です。
寒くて風邪をひいてしまうのでは。と布団をかけたり、着せすぎることがありますが、「過剰な体温上昇」はSIDSのリスクの一つになり得るので、やめてください。布団や毛布は使わず、暑さ寒さの調整はスリーパーでしましょう。
夜泣き対策2 生活リズムをつける
まず、朝起きたらカーテンを開けて、5~10分ほど日光を浴びましょう。散歩や洗濯ついでに浴びる感覚でOKです。日光を浴びる量が不足すると睡眠不足になったり、寝つきが悪くなるといった研究結果もあります。親子で朝からしっかり日光を浴びて、夜ぐっすり寝られるように活動をしていきましょう。また、その子ができるようになっている発達(ハイハイ・ずりばい・つかまり立ちなど)を、日中機嫌がよいときに、しっかりと行い、身体を動かしてあげてください。
夜泣き対策3 疲れすぎを防ぐ
夜ぐっすり寝てもらうためには、日中は"寝かさず、起こしておいた方が良い”と思われる方も多いですが、実は逆効果であることがほとんど。赤ちゃんが機嫌よく起きていられる時間は、思っているよりも短く、生後3ヵ月の子であれば、1時間程度しか起きていられないと言われています。(下図)
もちろん、その時間を超えても"起きていられる子”もいますが、このような場合、すでに疲れすぎており、この状態から寝かしつけを始めると、入眠に時間がかかったり、寝てもすぐに起きたりと、睡眠トラブルにつながる可能性があります。
個人差はありますが、図の月齢ごとの「活動時間」=赤ちゃんがご機嫌に起きていられる時間を参考に、寝かしつけをはじめてみてくださいね。
夜泣き対策4 日中最後のねんね~就寝まで時間が長すぎないか
夜泣き対策3でご紹介したように、赤ちゃんは「機嫌よく起きていられる時間」がある程度決まっています。特に、夕方は上のお子さんのお迎えやご飯づくり、お風呂に入れる等、やることがかなりあるので、夕方に子どもを寝かせることに時間をとれない方が多いかもしれません。ただ、疲れすぎを防ぐことが、夜泣きの予防につながります。
例えば、生後6ヵ月の子・活動時間2時間半・就寝は通常21時と想定すると
日中の一番最後のねんね(夕寝)は、18時半頃の起床と考えられます。
※朝寝昼寝の合計睡眠時間にもよります
夕方以降、ママはとても忙しいので、本来は赤ちゃんは寝たいのに、寝られておらず夜泣きに繋がるケースも多いです。ぜひ、ご自身のお子さんの月齢(修正月齢)・活動時間・就寝時間から、どの時間が一番最後のお昼寝起床時間にあたるかも計算してみてくださいね。
夜泣き対策5 ねんねルーティーンの導入
ねんねルーティーンとは、寝る前に毎日同じことを同じ順番で繰り返す行動のことで、入眠儀式とも言われています。また、毎日同じことを繰り返すことで「もうすぐ寝る時間なんだな」と赤ちゃん自身が納得して、寝床に向かうことができます。
例)生後3ヵ月 お風呂→スキンケア→ハグ→スワドルに包む→寝床に置く
1歳 お風呂→スキンケア→授乳・ミルク→絵本→ハグ→寝床に置く
ねんねルーティーンは、寝かしつけをスムーズにするだけでなく、夜泣き予防にもなります。ご家庭で、無理なく毎日続けられるものを、考えてみてくださいね。
夜泣き対策6 「寝付いた状況」と同じか
就寝はスムーズなのに、その後3・4時間で起きてギャン泣きする。というケースがあります。この状況が発生する場合は、"そもそも寝付いた状況”と"今寝ている状況"が一緒かどうかチェックしてみましょう。
例えば、赤ちゃんが授乳やミルク、抱っこで寝落ちをして寝付き、夜中に目覚めた時は、布団の上だと、びっくりしますよね。就寝から起床までが、就寝時の寝つき方と一緒になるように、徐々に布団に置いていけるように練習をしていきましょう。寝かしつけ方法を変えるには、親の強い意思が必要です。親の対応がぶれて、赤ちゃんを混乱させないように、一貫した対応をとっていきましょう。
最後に
いつか終わる…とわかっていても、毎日の夜泣きの対応は本当に大変です。今回は、6つの対策をご紹介しましたが、赤ちゃんが何をしても泣き止まない時は、体調不良などではないかも考えてみましょう。赤ちゃんがよく寝られるということは、ママ・パパにとっても良いこと。ぜひ、赤ちゃんに適した生活リズムや睡眠を整えてあげてくださいね。
この記事の監修・執筆
赤ちゃんのねんねアドバイザー『ねんねブーケ』様
三橋かなさん
国立大学教育学部を卒業後、ラジオDJを経て、アナウンサーとしてテレビ局に入局。情報番組や生放送、選挙番組などを担当。地域に密着した取材やディレクションも行い、地域の魅力を様々な角度から発信していたが、結婚後退職。
2015年長女出産・2018年長男出産。長男のねんねトラブルに約4年悩み続け、乳幼児の睡眠を猛勉強。"夜泣きは科学的根拠に基づいて改善できる"ということに衝撃を受け、日本で夜泣きに悩むママを一人でも少なくしていきたいと、活動の場を広げている。
小中高校教員免許や離乳食資格を保持し、心の発達や気質・栄養面についても合わせてアドバイスを行う、トータルアドバイスが好評。
まとめ
いかがだったでしょうか。
次回はママの睡眠をテーマにご紹介したいと思います。ぜひ楽しみにしていてくださいね。